背景も非言語情報です
2022.02.28
さて、あなたはデスクまわりの様子で性格がわかると思いますか?
今回は、オフィスや部屋を見れば性格が判断できる、という興味深い実験をご紹介します。
テキサス大学のサミュエル・ゴスリング(Samuel D.Gosling)は、
オフィスの使い方を見れば、その人の性格も読めるのではないか、
という仮説を立て、検証するための実験を行いました。
以下、5つのオフィスに勤めている合計94名の社員に、
オフィスの写真を撮らせてもらい、社員本人には性格テストを実施。
・不動産業
・広告代理店
・ビジネススクール
・建築事務所
・銀行
そして、8人の判定者に撮らせてもらったそれぞれのオフィスの写真を見せ、
このオフィススペースで働いている人がどんな性格かを当てられるか調べました。
その結果・・・
偶然以上の確率で性格が読めることがわかったのです。
何事も計画的できちんとした性格の人は、デスクの上もきちんと整理しており、散らかっていませんでした。
また、外交的で明るい人は、自分のスペースを自分好みに飾りつけするようなことを好んでいました。
ゴスリングはさらに、自宅の寝室写真も撮らせてもらい、同様の実験を行いました。
すると、やはりある程度その人の性格が言い当てられることがわかりました。
散らかった部屋の人はだらしない性格、
細部まできちんと片付けられている部屋の人は几帳面な性格でした。
この実験から、その個人と直接的な接触がなくても、
物理的な空間や環境を観察することで、
その人の性格をある程度予測することができることがわかります。
さらに、ゴスリングによると、
性格特徴では「意識性」と「外向性」について予測しやすいことがわかりました。
「意識性」・・・慎重な性格か、安定を好むか、先読みして行動するタイプかといった特徴のこと
「外向性」・・・快活で社交的なのか、エネルギッシュなタイプかといった特徴のこと
これらのことについては、オフィスや部屋を見ることで、だいたい予測ができるようです。
逆に「感情的安定性」については、部屋を見ただけではあまりわかりませんでした。
デスクや部屋の使い方を見ただけですべての性格が読めるわけではないですが、
かなりの部分は読めるといえそうです。
さて、またしても、まん延防止措置が延長するようで、引き続きオフィス勤務を控えていらっしゃるビジネスマンも少なくないのではと思います。
そのため、引き続きオンライン会議の利用は続くことでしょう。
そのときに、ぜひこの実験を思い出してほしいと思います。
オンライン会議の際に、自分の後ろに映っている背景に気を遣っていますか?
乱雑に本を積んだ本棚や、開けっ放しのクローゼットや干してある洗濯物の一部が写りこんでいませんか?
乱れた部屋の様子が少しでも感じられると、だらしない性格なんだろうな、といったマイナスの印象を与えてしまいます。すっきりとした背景をつくれない場合は、バーチャル背景を利用するのも手です。
オンライン上の背景も、非言語情報の一部と心得て、ぜひ気を配ってください。
オンラインでの新たなコミュニケーションにおいては、これまでより一層わかりやすく自分を表現することがビジネスの成否につながります。ぜひ、こちらのコースをご利用ください。
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