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メガネは顔の一部と心得る

2020.02.22

眼鏡の男性


今年は暖冬。例年よりも早く花粉が飛んでいるようです。初春のこの時期だけ眼鏡をかける、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日常的に眼鏡をかけていらっしゃる方、コンタクトレンズと眼鏡を使い分ける方、一定の季節だけ眼鏡をかけられる方、さまざまなケースがあると思いますが、今回は自身の印象を大きく左右する眼鏡について取り上げます。

眼鏡は重要な印象マネジメントアイテム

眼鏡はファッションアイテムとはいえ、ほぼ顔の一部であり、どんな眼鏡を掛けるかによって顔全体のデザインが変化します。そして、それによって本来の印象が正反対に見えることすらあるほど、重要な印象マネジメントアイテムです

流行を追い求める人の中には、どう見ても顔と合わない違和感のある眼鏡をしている人もいる一方で、まったく気を遣わない人は数十年前から同じ形のフレームを平気でしていたりします。こういう人にとっては、眼鏡はただの機能アイテムなのでしょう。
もちろん、遠くを見やすく、あるいは手元の字を読みやすくするために掛ける眼鏡ではありますが、ビジネスマンが好印象を与えるために笑顔を絶やさないことと同じで、どんな形の眼鏡をするかによって表情まで違って見えるものです。

そんな大切な眼鏡を買うときは、それなりの法則を知っておく必要があります。ところが、スタジオで印象分析カウンセリングを受けるクライアントにもっとも伝えにくいのが眼鏡の選び方です。おすすめの眼鏡をかけた芸能人やタレントの写真をお渡ししますが、実際に掛けてみないとなんともいえないところが、“眼鏡道”の難しさです。

顔の大きさと形、目の大きさと形、眉毛の濃い薄いと形、目と眉の距離、鼻の高さと形、ヘアスタイルまでを考慮して選択しなくてはいけません。しかも自分ではなかなか判断がつきにくい。センスの良い眼鏡店のスタッフをいかに見つけ出すかにかかっている、といってもいいでしょう。

眼鏡の写真

眼鏡のタブーバージョン

ここでは、眼鏡についてのタブーバージョンの例をいくつかお伝えします。

・童顔の男性がするシャープな眼鏡
童顔の男性が、顔をシャープに見せてくれるだろうことを期待して、アラン ミクリなどに多い、サイドが尖ったメタル調の眼鏡を選ぶことがあります。しかし、これでは「ちびっこギャング現象」が起きてしまいます。正反対のデザイン同士を組み合わせるわけですから違和感が生まれ、痛々しさが生じてしまいます。
童顔の男性には、シャープなものではなく、若干丸みを帯びたデザインをおすすめします。ただし、ジョニー・デップのような正円眼鏡ではアーティストやタレント以外は個性的すぎて滑稽な印象をつくってしまいますので、ほどよいものを選びましょう。

・ラテン顔の男性がする太縁セルフレーム眼鏡
ただでさえ情熱的でダイナミックな顔の上にさらにインパクトのあるフレーム眼鏡では、インパクトを通りすぎて暑苦しく威圧感満載です。ましてや太い眉の持ち主であれば、眼鏡を2つかけているようなものです。個性を活かすことは重要ですが、行きすぎはマイナス印象に結びつくことを忘れないでください。

その他、
・小顔の人の大きすぎる眼鏡
・顔がシンプルでほっそり細面の人の横幅の広い眼鏡
・童顔の人の大きな太縁眼鏡
もNGです。

おわりに・・・

眼鏡をコンタクトレンズに替えることで、若々しく変身した男性も少なくありません。眼鏡は顔の一部でもありますが、最近のおしゃれな男性にとってはアクセサリーのひとつです。ビジネスとカジュアル、シーンによって掛け替える男性もいます。ファッションとして掛け替えることを否定はしませんが、顔の一部である眼鏡を掛け替えるということは顔を仮面のように取り替えることと同じです。
顔の研究でも明らかなように、人は見慣れた顔が大好きです。見慣れた顔だからこそ仲間だと思い、愛着を覚え、それが信頼に結びつきます。
ゆっくりと内面を語っている余裕などないビジネスマンにおいては、3年は同じ眼鏡をし続けることが得策といえます。そして、顔も変化するだろう3年を目処に眼鏡を新調する。それがビジネスマンにとっての賢い印象マネジメントです。