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Vゾーンはセンスの見せ場

2019.10.13

スーツの男性の写真

10月半ばになってようやく涼しく、秋めいた季節になりました。街ゆく人たちも衣替えをして、秋物を身につけ始めたようです。女性は衣服や靴、バッグ、アクセサリーなどセンスの見せ所が様々ありますが、男性のセンスの見せ場はスーツのVゾーンです。今回は、男のアクセサリーともいえるVゾーンについて考えます。

ビジネスでの商談、接待、仕事終わりのデートなど、男性と向き合うさまざまな場面で、男性のスーツから覗くVゾーンは自然と目に入ります。ネクタイではなく、シャツもその印象をつくります。特に全身を拝めない場面では、このVゾーンこそがセンスの見せ場。よほどの洒落者でなければ、他にセンスの見せ場などないと心得るべきでしょう。ビジネススーツでもっとも個性を発揮できるVゾーンは、男性のビジネスシーンでのアクセサリーといえます。

当然、Vゾーンの面積が大きいほうが存在感はあります。つまり、スーツが2つボタンであればVゾーンは長く、3つボタンであればVゾーンは短くなります。(3つボタン段返りは、2つボタンと3つボタンの中間)
面積に合わせてVゾーンをコーディネイトすることが求められますが、大きい面積にインパクトのある色や柄では、派手で品性のない印象となります。逆に小さい面積に装飾が施されすぎても、ごちゃごちゃとして暑苦しい印象です。

では、Vゾーンの面積に合わせて、どのようにシャツとタイを組み合わせると良いでしょうか。

シャツとネクタイの組み合わせ方

ネクタイを締める男性の写真

◆白シャツの場合◆
まず、Vゾーンの長短に関係なく私がおすすめするのは、断然、白シャツです。ネクタイとのメリハリで全体がすっきりとシンプルにまとまります。まずは、白シャツを極めましょう。

白シャツの場合、
レジメンタルと呼ばれるストライプのネクタイを組み合わせると若々しいフレッシュな印象になります。
小紋柄を選べば落ち着いた印象になります。
無地は洗練されたオシャレな印象になりますが、ネクタイ生地があまりに薄いと、地味で寂しい印象になるので注意してください。

◆ストライプのシャツの場合◆
無地か小紋柄が無難です。
レジメンタルを選ぶ場合は、シャツのストライプの幅よりも太いものであれば収まりがいいでしょう。このバランスがいいと、とてもオシャレな印象になります。
また、あまりにはっきりとしたストライプはネクタイとの組み合わせが難しいこと、顔が濃い人は暑苦しい印象になるため、できるだけシンプルなものを選びましょう。
Vゾーンが短い場合は、できるだけ目立たないストライプシャツに、無地のネクタイか、派手でない小紋柄のネクタイがいいでしょう。太い幅のストライプのネクタイは、狭いVゾーンには不向きです。

◆クレリックシャツの場合◆
“クレリック”という襟だけが白く、他の部分はストライプもしくは色のあるシャツがあります。組み合わせが難しいタイプですが、上手に着こなすことができればオシャレな印象になります。
シャツ地がストライプの場合は、無地のタイなら簡単に収まります。
シャツ地が色無地の場合は、その色を若干取り入れたレジメンタル、もしくはシャツと同系色の濃い目の無地でもいいでしょう。
しかし、この組み合わせは濃くはっきりした顔に合わせると暑苦しい印象です。くれぐれも顔や髪型のバランスを見て、選択しましょう。クレリックシャツは、短いVゾーンにはおすすめしないアイテムです。

ネクタイの写真

最後に、あなたは出勤前、スーツとネクタイ、どちらを先に選んでいますか?
前者という人は間違いです。顔に近いVゾーンは第一印象に大きく影響を及ぼすので、その日の商談相手、気候に合わせて、まずはネクタイを選ぶ必要があるのです。その後にシャツとスーツを決めます。一着しかスーツがないという新入社員でも、まずはネクタイ、その次にシャツを選んでください。

また、ネクタイの結び目(ノット)は、首の太さやあごの形、顔周辺のパーツとのバランスを考慮します。たまに、小さくてすっきりとした顔立ちに大きなノットをつくっている人を見かけますが、ノットだけが必要以上に目立ってしまうため注意してください。流行だけ追ってはいけません。
男性の魅力はVゾーンに凝縮されます。ネクタイが余裕と品格をもって存在している人は人格も魅力的に見えるものです。
ぜひ、気分も新たに1本のネクタイから新たな挑戦を始めてみてください。