バーチャル株主総会の準備
2021.07.31
新型コロナの影響が、さまざまなイベントにも影響を与えています。
無観客でのオリンピックが最たるものですが、オンラインライブといったイベント、そしてビジネスパーソンに直接関係する「株主総会」の在り方も大きく変わっています。
例年、6月が株主総会のピークですが、今年(2021年)は新型コロナの影響で、オンラインによるバーチャル株主総会を開催する企業が昨年より更に増えたようです。
東京証券取引所によると、2021年3月期の定時株主総会を会場の実出席のみで開催するのは全体の86%にあたる1,421社。一方、バーチャル総会を予定する企業は232社(14%)で、前年実績の5.2%と比べ大きく増えています。このうち、会場を設けない「バーチャルオンリー型」は0.3%で、大半は実出席とリモート参加を併用する「ハイブリッド型」になっています。
(2021.7.12,日本経済新聞夕刊2ページ)
株主の利便性を更に向上するために、株主総会をオンラインだけで開催できるようにする改正産業競争力強化法が9日の参院本会議で可決、成立したことを考えると、今後ますますバーチャルオンリー型の株主総会が増えるのではないでしょうか。
専門家によるコンサルティングのススメ
さて、以前のコラムで株主総会の極意をお伝えしています。
『株主総会の極意』はこちら
こちらにも書かせていただきましたが・・・
企業トップともなれば、株主からも、顧客からも、取引先からも、社員からも見られる対象であることを意識し始めるのは当然のことです。
しかし、外資系企業と比べて日本の企業は、トップの印象管理という点ではかなり遅れているのは残念なことです。とはいえ、少しずつではありますが、株主総会、記者発表会や会見、テレビ出演の時には、広報や秘書の方も、出演するトップの装いを気にかけるようになってきたようです。
もしできることなら、私のような印象マネジメントの専門家によるコンサルティングをぜひ一度体験してみてください。
大企業ともなれば、経営、IT、人事、教育、インテリアなどの各種デザイン、コンプライアンスなどの専門家をつける会社も増えてきました。株主総会や記者発表会などの宣伝広報のために、印象マネジメントの専門家をつける会社も、外資系企業を中心に増加しつつあります。
特に、今まで実出席のみで株主総会を開催していたけれど、今後はリモート参加と併用するハイブリッド型での開催やバーチャルオンリー型の株主総会の開催を考えていらっしゃるという場合は、専門家によるコンサルティングをおすすめします。
なぜなら、実出席で対面で行う場合と、バーチャル開催の場合では、お互いに受け取れる非言語情報の量が大きく異なるからです。
バーチャル株主総会での注意点
まず、最も大きな違いは、対面では全身が見えるのに、webではバストアップ(胸から上)しか見えないことです。些細なことだと思うかもしれませんが、体格や体形は、相手の自分に対する印象にかなり大きな影響を与えるものです。
わたしたち人間は、初めて会う人に対して、第一印象で「こんな人ではないだろうか?」と推理します。体格や体形が見えないということは、その判断材料が制限されてしまうわけです。
つまり、webによる対話では、胸から上が印象を与える要素になるわけですから、顔や髪型、Vゾーンなどの印象を作ることがポイントです。
その中でも、最も大切なのは、やはり顔の印象です。画面に映ると、まずは顔に目線がいくためです。
顔の中で、自分の内面を最も表すものは「目」、次に「まゆ」です。目の表情は、その人の意思を表し、まゆの動きは感情を表現します。つまり、この2つは内面のあり様がストレートに表れるパーツなのです。
ですから、眼鏡をかけている方は、目やまゆがあまり隠れず、しっかり見えるような眼鏡をかけるのが望ましいです。髪を垂らして、目やまゆを見えにくくするのも避けましょう。
また、話す側からすると、これまでは会場全体を見回したり、質問者に視線を合わせたりすることができましたが、バーチャルではそのようなことが難しいです。
webではできるだけカメラを見て、目線を一点に定めて話すようにするといいでしょう。また、背景がごちゃごちゃしていると、それに目を奪われて表情を注視できなくなるので、なるべくシンプルな背景を選ぶことが望ましいです。
これらはほんの一例です。髪型や服装、仕草など、web開催という制限のなかで、戦略的に準備しなければならないことはたくさんあります。
もちろん、どのような依頼であっても決してぶれないことは、主役はご本人であることです。当然会社のブランドイメージを逸脱してはいけませんが、本人のアイデンティティを無視することはできません。その上で、ご本人のパーソナルイメージと会社のブランドイメージの交わる部分を取り出し、それを前面に押し出すことが私の仕事です。
バーチャル株主総会をご検討の際には、まずは企業トップのパーソナルデザインをお考えください。
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